名作から学ぶ。キャッチコピーに隠されている背景
最近企画を考えていると中々言葉が出なく、前に進まないケースが多々あります。広告に言葉は大事。そういつも思うのですが幼い頃から国語が苦手だった自分は中々言葉が出てきません。
こういう時は成功例から学べ。
誰もが知るコピーが多いですが、そのコピーが生まれた理由は色々な思惑や時代背景、企業や商品の狙いがあります。
その生まれた背景を勝手に紐解いてみようかと思います。
あくまでも個人の見解ですので全く理由が違うということもあるかと思いますがそんな時は笑ってやってください。
NO MUSIC NO LIFE-タワーレコード
もう何年も使われているタワーレコードの「NO MUSIC NO LIFE」音楽好きの自分としてはよく目にするキャッチコピーでもあります。音楽は日常的にいくつもの音が耳に入ってくると思います。その音楽が日常生活からなくなったら・・・。と考えると何だかつまらない生活になってしまう気がします。
タワーレコードはCDをメインで売ってますが、CDを売るということは音楽を売ることとイコールです。CDを売ることに目を向けるとこのようなコピーへの発想は出づらくなってしまいますが、音楽という広い枠組みで考えたからこそできたコピーでしょう。
音楽は生活に彩りを与えるのはもちろんの事、今や生活に必須のものであり、意識している人は少ないかもしれないが潜在的に抱えている心情を上手くついたコピーだと思いました。
地図に残る仕事ー大成建設
建設業最大手の大成建設だからこそ説得力が更についているキャッチコピーだと個人的には思います。
建設業を牽引する企業でもある為、人手不足で悩ませられている業界に若い人を取り込まなければいけません。
その為には誇りを持って、やりがいを持てる業界である事をPRしていく必要があります。
建物や道を作ることが業務かもしれませんが、その先にあるのは地域住民の快適な暮らしがあり、更には自分の手がけた仕事を色々な人が目にする地図に残すことができる仕事、業務である事は憧れる業界だと思える、誇りを持てる業界であると思います。
以前地元の建設会社のお仕事をさせていただいた時、スタッフの方からやりがいをお聞きした時がありますが、その際「地図に残る仕事」が出てきました。自分で作ったものが何十年もそこに残り、自分の子供や、その子供まで利用することもある。そんな仕事は中々ないと話していたことが印象的でした。
業界の人にも1つの旗印となっているキャッチコピーはやはり名作です。
結婚しなくても幸せになれるこの時代に、私は、あなたと結婚したいのです
このコピーを初めて目にした時とても感動したのを覚えています。
ニュースでも当時話題になっていましたが、2017年に発表されたゼクシィのキャッチコピーです。
時代の背景と相手を想う気持ちを代弁してくれているかのようなコピーであり、結婚を考えているが中々一歩踏み出せない人の背中を押すようなコピーであると思いました。
今までは「結婚して幸せになる」「結婚して家族を作る」「結婚したい!」というような結婚に対しての華やかさや、結婚することで齎す価値観を訴求しているものが多くありましたが、別の観点から切り口を変えることで共感を生んだコピーと言えるでしょう。
女性が当たり前のように働く世の中になり、結婚から遠ざかる面もあるかと思いますが、それでも結婚したいと思える人がいる事はとても幸せな事なんだ思います。
人生に、野遊びを
アウトドア好きな人は知っているかもしれない、アウトドアブランドスノーピークが使用しているキャッチコピーです。
アウトドア製品に関して幅広く、ギアから服、キャンプ場まで運営する拘りのあるブランドです。
野遊びという言葉は辞書で引くと
”野に出て、草を摘んだり会食をしたりして遊ぶこと。”
キャンプやアウトドアの楽しみ方そのままです。それらを直接的に言わず、「野遊び」ということでそれぞれの自由な自然での遊び方も想像することができ、妄想も膨らむコピーであると思います。
便利な世の中になっている現代だからこそ、敢えて自分たちで何もかも準備や遊びをしなければならないアウトドアをすることを人生の息抜き、喜びとして味わってほしいというアウトドアメーカーならではの、幅広い方へのメッセージが篭っているコピーです。
今回はパッと思いついたキャッチコピー5つを紹介させていただきました。
コピーは具体的に伝え過ぎても面白みがなくなってしまうし、抽象的過ぎても今度は伝わらなくなってしまい独りよがりなコピーとなってしまいます。
そのバランスを上手くとり、何より誰に何を伝えたいのかを明確化することで多くの人に響く、共感を生むコピーとなるのではないと考えています。
弊社では言葉と、ビジュアル、そしてその根本となるコンセプトを大事にし、広告デザインを提供しています。
伝えたい事がいっぱいあってもそれをどう伝えていけばいいかわからない方や、悩んでいる方いらっしゃいましたらお気軽にご相談ください。
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